ネットと不況と

 今日、というか昨日、お昼に町山智浩さんがこんなツイートをしてました。

 テレビは順当にと言っても良いくらい衰退を辿っていると思います。視聴率も稼げませんしね。
 だけど、今だにメディアの王様だと思ってます。ナンシー関さんも言ってたように、テレビを巻き込まないと社会現象は起きないということ。これは今でも続いていると思ってます。ネットで人気になってるものは結局ネットという社会の現象であって、茶の間を含む社会の現象ではないと思ってます。まあ、そのネットが拡大してるというのも事実としてあるんですがね。
 この二人の共通点は、ファンが権威主義者にしか見えないということ。まあ、どうでもいいですが。

 テレビというものは家族団欒のなかに話題または話題提供としてあるもので(ニュースやクイズ番組がなくならない一環の理由もあるかもしれません)、テレビがなくなるということは、家族というコミュニティーが消えるということを意味していると思います。新しい家族の輪というものができるのでしょうか。静かなものか、賑わいのあるものか、果たしてどっちでしょうか。
自分のなかのテレビというのが、大体こんな感じです。

 そして、町山さんのツイートです。確かにテレビにおける映画放送は減ってきたと思います。日曜洋画劇場がなくなるなんていうのはYahoo!ニュースに載りましたからね。自分もテレビでの映画放送は全く観ませんが、いつも『バイオハザード』ばっかりやっているという印象です。同じものの繰り返しが早い。映画ということもあるかもしれませんが、一年空いても感覚的には、早い。別に『バイオ』を否定するわけではありませんが(それ以外にも繰り返しの早い映画は多い)。これの理由は、まあ視聴率が稼ぎやすいというか、最低ラインが他の映画に比べて高いんでしょう。
 結果的には「午後のロードショー」と「金曜ロードショー」だけが残っていくんでしょうか。あとは誰が観るかもわからん深夜の放送。それじゃ将来的に映画を観る人は育っていかないよ、というのが町山さんの主張なんだと思います。最近は、映画に限らずなにもかにも結局の問題は教育なのかなと思ったりしていますが。どうなんでしょうその辺は。
 確かに、映画の料金も高いと感じる人は少なくないだろうし、映画体験といものをする機会もなく、映画館へ足を運ぶ機会が失われていけばやがて小さい身内だけのものになるでしょう。でも、こういった問題は映画だけじゃありません。

 ほとんどの芸能が言えることだと思います。自分の最近の関心事でもあるんです。自分の界隈だと、ネタ番組が減ってきて心配になります。『爆笑オンエアバトル』も今年で終了らしいですし。自分のなかでのラインがあって、テレビの露出がNHKEテレだけになったらその分野はアウトです。能楽狂言、ここら辺はキツいですね。落語はギリギリ踏ん張ってる印象です。映画もいつか、個々に仲間入りする日がくるのかもしれません。

 ここでじわじわと表れてくるのが不況の二文字です。視聴率のキープで忙しくなり同じ映画ばかり放送するのもこういう理由があると思います。景気が良くなって財布のなかに金があれば、心に余裕が持てますよ。ネットで無料で観れたとしても、体験する、という部分に惹かれてお金を出して実際に体験する機会も多くなると自分は思います。現状は、タダより安いものはない、といった状態だと思います。
 
 個人的には、映画はこの記事で挙げたものと比べればまだまだ行けると思ってます。でもしかし、もしかするとしたら、中学生や高校生たちが学校の芸術祭で映画館へ行く日が来るのかもしれません。
 ひょっとしたらあなたの後ろに、もういるのかもしれませんよ……。