『食戟のソーマ』のキャラクター

食戟のソーマ』を読んでいて二つ思うことがありました。どちらもキャラクターに関してです。
一つは、『ソーマ』という作品は登場人物が比較的多く出る漫画だということ。そして、ソーマの前に新しく登場してくるキャラクターはどのキャラクターも強そうな雰囲気を出しています。(事実、強かったりしますが)『ソーマ』という作品は強いキャラクターが多く出てくる作品だと思っています。秋の選抜では決勝戦が三人になったことも沢山いるキャラクターたちが関係してると仮定します。その強敵たちをソーマがどのように倒していくかが物語のキモだと思います。
自分の言う強いキャラクターというのは葉山、アリス、えりな、四宮、タクミも一応入ります。初登場するときは演出やストーリーもあるんでしょうが佐伯俊先生の画の力が一番大きいのかもしれません。かなり強いオーラを纏って出てきます。言ってしまえば覇気が出ています。そういったキャラクターというのは一見すると人間離れしたキャラクターに見えてしまいます。そうなると読者はその登場人物に感情移入がしにくくなり読んでいても作中のドラマを感じにくくなってしまいます。そこで、二つ目に思った事が表出します。
二つ目は、『ソーマ』のなかのキャラクターたちは基本的に二人一組で行動しているという点です。基本的に二人一組のカップリングが出来上がっています。一方が強力なキャラクターで、もう一方がそれに茶々を入れる。強力すぎるキャラクターの弱い部分をもう一人のキャラクターが見せることが多いです。そういったカップリングはタクミ&イサミ、四宮&乾、葉山&汐見。あとは、アリス&黒木場やえりな&新戸も入っていいと思います。強力なキャラクターというのは単独だけではどうしても近寄り難くなります。しかし、そういったキャラクターに相棒を組み合わせるだけで、そのキャラクター同士の結びつきを見せることで、『ソーマ』のキャラクターというのは人間味を持って一人の人格を獲得します。
食戟のソーマ』のキャラクター作りは二人一組のタッグを組ませることで記号的な強敵にも人間味を与え、ただの強力なキャラクターからの脱皮を図っているのだと思いました。


P.S.
『ソーマ』を読んでいて、葉山が汐見に抱きついて恥ずかしがる場面を受けてこのようなことを思いました。ただ、最近マンガ論のようなブログの記事を読む機会が多く、文章が角ばったものになってしまったのは反省です。いつか書きなおしてみたいですが、自分の伝えたい事が伝わってればそれでいいのかなとも思います。