『ももへの手紙』

『ももへの手紙』観てきました。といっても一か月くらい前ですが。

なかなか楽しく、笑いながら観させていただきました。
作画的に観ても全篇リアルな芝居をさせていながら麻痺しない程度に要所要所、目を見張るカットがいくつかありました。

観た感想としては、沖浦啓之さんエンタメできるんだ、という驚きがあって決してバカにしてるわけではなく、沖浦さんの初監督作品は『人狼』で押井さんの色が濃い話だから、『ももへの手紙』が実質初監督作品になるんじゃないかなあ。まあそれに7年かかってしまうわけですが(笑)。
人狼』について補足すると、沖浦さんが押井さんの脚本を色々と添削しながらコンテを描いたらしいので、沖浦さんの腕前でしょう。

『ももへの手紙』は長かったですね、ファミリー映画としては。多分120分くらいあると思います。ファミリー映画の基本は大体90分〜100分だと思うんです。『劇ドラえもん』なんかはこの位の尺ですし。
だから『ももへの手紙』はエンタメ作品だと思うんです。子供向けというよりは、若いカップルや老夫婦、もちろんファミリー映画ではあるんですが子供を連れて行かなくても楽しめと思いました。そこらへんは宣伝に問題があります。お涙頂戴みたいに見せられても、もうそんな作品飽きてるでしょう。過程の交流や笑いがあっての感動なので、宣伝でも過程を見せて欲しい。
なんとなしに行ったお客さんも沖浦さんがしっかりエンタメやっていたので感じ動したのではないでしょうか。

個人的には井上俊之さんのたっぷりとした水エフェクトを観れたので序盤で大分満足しました。全篇、井上さんのエフェクトだったので修正してるのか担当パートだったのでしょうか。

2分53秒過ぎがわかりやすいかな。

序盤の走りが向田隆さんということで、あそこはすごい上手かったし長いパートだったので顔がニヤニヤしてたと思い、反省。向田さんは劇ドラの新鉄人兵団でも素晴らしかったしどんどん力が付いてるんでしょうか。
大平さんパートは浮いてるのに、浮いてませんでした(笑)。

『ももへの手紙』は日常芝居をこなしながら、しっかりとエンターテイメントをこなす、とても楽しい作品でした。

追記:
『ももへの手紙』のビジュアルガイドブックが出てるので気になる方はチェック!チェック! 沖浦さんの仕事内容もわかるかも!? 自分も買ったら記事作りますよ。

ももへの手紙 Art&Animation

ももへの手紙 Art&Animation